立命館大学SRセンター

施設の概要

立命館大学SRセンターは、軌道直径1 mの小型電子蓄積リングAURORAを光源とした世界でもっとも小さい放射光施設です。超伝導電磁石による3.8 Tの強磁場を用いることで、赤外線からX線までの強力な放射光を利用することができます。光子密度は軟X線領域にあたる約800 eVで最大となり、X線吸収微細構造(XAFS)・光電子分光(PES)などの分光ビームライン10本と軟X線顕微鏡・赤外顕微鏡の計12本のビームラインが稼働しています。学内の教育・研究活動に加えて、産業界から大学・研究機関まで広く外部ユーザーの皆様にご利用いただいています。

主な利用形態

学外からは成果公開型利用や成果専有可能な委託分析・スポット利用、学内教員との共同研究などの形態でSRセンターの放射光をご利用いただけます。いずれの利用形態も随時受け付けています。
  

ビームラインの紹介

以下に、一部の設備をご紹介します。他のビームラインを含めて設備情報の詳細をお知りになりたい方は、施設のウェブサイトをご覧ください(サイドメニューの設備詳細でリンク)。

超軟X線XAFSビームライン BL-11

分光器として3つの不等間隔回折格子を備えており、それらを切り替えることで、40 eV から1000 eV 程度までのXAFS測定を行うことができます。対象元素としてLiからFまでのK吸収端およびMn、Fe、Co、Niなどの遷移金属のL吸収端の測定が可能であり、蓄電池材料に代表される様々な機能性材料の評価に活用できます。

 

 

軟X線XAFSビームライン BL-13

約1 keVから5 keVまでの軟X線が利用可能なXAFSビームラインです。ビームラインはトロイダルミラーと二結晶分光器で構成され、高いエネルギー分解能で収束した軟X線ビームを利用可能です。全電子収量法と蛍光X線収量法を同時に測定することができるため、試料の深さ分解解析が可能です。嫌気性試料の測定には試料を大気非暴露で測定室まで搬送できるトランスファーベッセル(他のBLと共通仕様)をご利用いただけます。

 

イメージングXAFSビームライン BL-4

二結晶分光器を備えた4 keV ~ 10 keVをカバーするXAFSビームラインです。試料位置での有効ビームサイズ4 mm × 12 mmの領域について、二次元検出器を用いたイメージングXAFS測定も可能です。イメージングXAFSでは数μm ~ 10 μmの分解能で化学状態をマッピングすることができます。

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